論文出版:断層への流体の浸透による応力降下量の変化を解明
福岡さんの修士課程での研究をまとめた論文
Linking the spatiotemporal distribution of static stress drops to source faults in a fluid-driven earthquake swarm, northeastern Noto Peninsula, central Japan
が Earth, Planets and Space 誌から出版されました(以下のリンクからご覧ください)。
https://earth-planets-space.springeropen.com/articles/10.1186/s40623-024-02074-9
この論文では、令和6年能登半島地震に先行して起こっていた能登半島北東部の群発地震の応力降下量を調べ、特に北クラスターで地震を起こしている断層の成長と合わせて応力降下量の分布を調べたところ、そのときどきでの断層の先端部で応力降下量が大きく、中央部で応力降下量が小さいことが分かりました。これは断層に浸透した流体の間隙圧の違により説明でき、間隙圧が小さい先端部では断層強度が大きいため応力降下量が大きい、逆に間隙圧が大きい中央部では断層強度が小さくなるため応力降下量が小さいと考えられ、断層への流体の浸透の時間発展を応力降下量から解明したものです。