M5.1の地震

研究

昨日(9/16)の珠洲でのM5.1の地震発生以来、慌ただしくしていましたが、ようやく落ち着きました。いろいろと取材に答えたことをまとめると、以下のようになります。

・珠洲市の地下12km付近にある変動源によって生じた地殻変動(京都大学の西村さんの解析結果参照)による歪みの高まりで生じている一連の地震活動の一つである。

・7月頃から従来の地震の活動域3箇所とは異なる場所で比較的Mの小さな地震が増え、先月くらいから新たな活動域として見え始めた。

・今回のM5.1の地震はその新たな活動域で起こった。

・新たな活動域では、それまでの活動域の地震と比べて、数は少なく、地震の大きさも小さく、今回大きな地震を起こすことにより、歪みを大きく解消したと考えられる。

・今後、別の場所に地震活動が拡がると、今回あるいはそれ以上の大きさの地震が起こる可能性がある。

・地殻変動による歪みの高まりは奥能登地域全体に及ぶことから(大きさは珠洲市の変動源に近いほど大きい)、奥能登地域全体でM6〜7程度の地震の発生に注意する必要がある。