福井県嶺北のM5.0の地震

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本日9時40分の福井県嶺北のM5.0の地震

気象庁の解析結果によると少し左横ずれ成分を含む逆断層型の地震です。福井県では最大震度5弱で、福井県内では57年ぶりの震度5以上の地震となりました。

今回の地震の震央付近では2002年にもM4.7の地震が起こっています。震央位置は福井平野の西縁部、九頭竜川が日野川と合流して、その向きが東西方向から南北方向に変わる部分になります。

以下、今回の地震について考えたことのまとめです。

今回の地震は、位置関係から考えて、福井平野周辺の活断層との関連性はありません。しかし、微小地震の分布や地下構造、福井平野西縁部の地形の特徴などから、今回の地震の震央付近に南北に近い方向の断層構造があることが以前から指摘されており、この断層構造との関連性が疑われます。

ただ、地震のメカニズムとしては北東ー南西方向の走向の断層面が推定されており、南北に近い方向の断層構造とは一致しません。

したがって、今回の地震は南北に近い方向の断層構造と直接関連すると言うよりは、それと共役的な関係にある近傍の断層による活動の可能性が高いかもしれません。

9月2日の石川・富山県境の地震と関係あるのではないかという質問もありましたが、地震の大きさと距離から考えると直接的に影響を及ぼすものではありません。むしろ、日本列島内陸部の歪みを解放する一連のプロセスとしてこれらの地震を捉えた方が良いと思います。